手元に忍ばせる小さな魔法──ルクルトが描く時の美学
- トキノアトリエ

- 9月10日
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1950年代に製造されたジャガー・ルクルト(LeCoultre)のミステリアスウォッチは、その名の通り“謎めいた”美しさと機構を兼ね備えた、希少なアンティークタイムピースです。写真に映るこの一本は、「ミステリーダイアル」と呼ばれる特異な設計により、クラシカルでありながらも未来的な印象を与える逸品です。

最大の特徴は、時針と分針が通常の中心軸ではなく、透明なディスクの上をまるで宙に浮いているかのように滑らかに移動する点にあります。針には繊細にカットされたダイヤモンドがあしらわれており、光を受けて優美に煌めきます。この独創的なデザインにより、まるで時間そのものがジュエリーの中に閉じ込められたような錯覚を覚えます。
ケースは14金無垢のホワイトゴールド製で、「14K」と「LeCoultre」の刻印がしっかりと施されています。ベゼルにはダイヤモンドが贅沢にセッティングされており、光の角度に応じて多彩な輝きを放ちます。このディテールが、時計全体に気品と華やかさを添え、見る者の視線を惹きつけてやみません。

このルクルトのミステリアスウォッチは、単なる時間を計る道具ではなく、精巧な機械工芸とジュエリーアートの融合とも言える存在です。アンティークでありながらも決して色褪せることのないデザインと、その背景にある技術力の高さは、ジャガー・ルクルトというブランドの真髄を物語っています。
流行を超越したタイムレスな美しさ、そして見る者を魅了するミステリアスな魅力。ルクルトのこの時計は、まさにコレクター垂涎のアートピースと言えるでしょう。



